為替とはなにか?為替の概念について

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さて、皆さんは為替というものをご存じでしょうか。

為替とは、異なる国同士の通貨の交換比率を指すものです。
よくお昼のニュースの中で「本日は1ドル○○円」というようなことを言っているのを聞いたことはないでしょうか。
これは、ドルと円の為替の交換比率について話をしているのです。
世界中の経済は日々目まぐるしい速度で変化を続けており、そういった経済の変化の中で為替市場の動向は重要な指標となっています。

為替が変われば世の中の状況も変わりますし、国内でもいろいろなモノの値段が変わったりします。
遠い存在のように思えて、実は皆さんの生活に為替は大きくかかわっています。

というわけで今回は、そんな皆さんの生活に大きくかかわってくる為替とは何か?という事についてお話ししましょう。

為替って具体的に何なの?

先ほど為替とは、異なる国同士の通貨の交換比率を指すもの、という話をしました。
では、なぜ為替が存在するのでしょう。

日本を含む多くの国では、経済状況や政治状況、諸外国への接し方など、国内外に向けてそれぞれ独自の活動を行っています。
実はこういった国の活動により、その国の通貨の価値は知らず知らずのうちに決まっているのです。
例えば、経済の成長率、インフレ率、政治の情勢、金利などがその一因ですが、戦争や資源の発見などでもその国の通貨の価値が変わります。

とはいえ自国内だけで取引する場合、こういった通貨の価値の変化についてはあまり気にする必要はないでしょう
なぜなら通貨の価値がいくら変わろうが、極論はたくさんお金を発行して、国内にたくさん流通させればよいわけですから。(もちろんそこまで単純な話ではないのですが)

というわけで、為替が必要な状況というのは、現代では主に自国以外の国と取引する場合であることが多いです。

例えばアメリカと日本が貿易等で取引をする場合にはドルと円、どちらで取引をするの?という事を2国間で先に取り決めてから、輸入品に対するお金を準備するわけです。
この場合日本がお金を払うのに円、アメリカがお金を払うのにドルで支払うのであれば、事前にお金を準備する必要はありませんが、仮に相手が自国の通貨で払ってほしいと要求してきた場合、その通貨を準備しなければいけません。

例えばもう少し規模を小さくして、あなたがバッグを1つ買いたい、という仮定で話をしましょう。
バッグの売主はアメリカにいる誰か、価格は100ドルで相手はドルでの支払いを求めてきているとします。
するとあなたはこのバッグを買うため100ドルを準備する必要があります。
そこで、日本円をドルに交換するわけですが、この行為が為替、この時に1ドルがいくらかというのが通貨の交換比率=為替レート、というわけです。

為替レートはどうやって決まるのか

為替の必要性については、おおむね理解いただけたと思いますが、それでは為替レートはどうやって決まるのでしょうか。

ここで登場するのが、先ほどご紹介した経済活動によって通貨の価値が決まっている、という現象です。

例えば、日本に魅力的な資源や商品があるとしましょう。
すると、他国はその商品や資源を求めて日本と取引をしたいと考えるようになります。
この時、取引に使用する日本円を準備する必要があるのですが、この日本円に準備するというのは根本を考えると日本円を購入する、という事になるのです。

日本と取引したい国が多い→日本円を購入する国が増える→需要が伸びて日本円の価値が上がる
簡単に言うと、こういう流れができるため、日本の経済活動が魅力的であればあるほど、日本円の価値が上がるという事になります。

為替レートはどこで決まる?

為替レートというのは、当たり前ですが個人の裁量や1つの国の裁量によって決まっている物ではありません。
為替レートは外国為替市場と呼ばれる為替を行う専用の市場で決まります。

この外国為替市場は先ほどの海外通貨の準備に使用される市場であることはもちろん、個人や企業投資家が様々な国の通貨を売買して利益を生み出したり、FX(外国為替証拠金取引)の取引にも使用されており、文字通り外国の通貨を取り扱う市場の総称です。

為替レートとはこの外国為替市場での需要と供給のバランスによって、各国の通貨の価値は決まっているのです。
つまり、この市場に参加している国、企業、投資家すべての総意により為替レートというものは決まります。

為替レートの決定には何が影響するのか

先ほど、為替のレートは外国為替市場の中で、市場に参加している国、企業、投資家すべての総意により決まっていると解説しました。

ではこの為替レートの上下にはどういったことが影響しているのでしょうか

経済成長率

まず為替レートに影響する大きな要因として、その国の経済成長率があげられます。

経済成長率が高い国は、活発な経済活動が行われており、その結果、企業の業績や収益が向上する傾向があり、企業や個人の投資先として非常に魅力的です。
投資家はそういった企業に投資すれば高いリターンを期待できるため、その企業の株式を購入します。
また、企業の場合はその国で新しく事業をしたいと考え、その国の土地や建物を購入する場合もあるでしょう。
株式や土地を購入するためにはその国の通貨が必須なので、当然通貨を準備するわけですが、その結果通貨の需要が増えることで通貨の価値が上昇するのです。

また、経済成長率は中央銀行の金融政策にも影響します。
例えば成長している国では金利引き上げなどが行われる場合があります
金利が上昇するとその国の通貨を持っている際の利回りが良くなりますから、投資家にとって魅力的です。

これらの要因から、経済成長率は為替市場において重要な要素となり、投資家や市場参加者が通貨の需給バランスを判断する際に注目する要因となっています。

その国の政治的要素

また、それぞれの国の政治的な要素も為替レートを決める大きな要因です。

例えばその国が他国に戦争を仕掛けたり内戦をしている、政権交代が起きたなど政治的に不安定な時期は為替レートが乱高下しやすい時期です。

こういった不安定な要素は投資家としてはリスクとなりえるため、その国の通貨を手放そうとして通貨の需要が下がった結果、為替レートが下がるという事が起こりやすいですが、例えば軍事的に強い国が戦争をした場合は兵器の特需になったり、良い党が政権を握った場合はその国の今後の政策に対する期待から、一時的に通貨の需要が増える場合もあります。

各国の貿易状況

また、各国の貿易状況も為替レートに大きな影響を与えます。

例えば、政府が輸入品に対して関税を課す場合、その影響で輸入品が高くなります。
輸入品が高くなると、輸入品の需要が減るため、結果として輸入品を購入するための外国通貨の価値も低くなります。
すると、外国通貨が売られ、国内通貨の価値が上昇し、結果として外国通貨の需要が下がります。

また、政府が輸出産業を支援する政策を取る場合、その国の製品が国外で競争力を持ちます。
すると、製品の輸出が増加し、外国からの国内通貨の需要が高まるため、国内通貨の価値が上昇する傾向があります
逆に政府が輸入品の需要を増やすような政策を取る場合、貿易赤字が拡大する可能性があります。
貿易赤字が増加すると、外国通貨を必要とする割合が高まり、国内通貨の価値が低下する傾向があります。

また、貿易においては貿易政策が国際的な摩擦を引き起こす場合、その政策により貿易の不確実性が高まる場合があります
そうなると投資先としてはリスクとなるので、投資家は安全な通貨を求めて、関連国の通貨に対する需要が減少し、通貨の価値が低下する可能性があります。

まとめ

さて、この記事では為替とは何か?為替のレートはいかにして決まるのか?という事を題材に解説をしました。

少しは為替について学べることがあったとすれば幸いです。

こういった為替の変動というのは、FXをはじめとした為替取引はもちろん、為替には直接影響のない株式市場や不動産市場への影響も多いにあり、投資においては非常に重要な役割を持っています。

この記事にある情報をうまく活用してこれからの投資生活に役立てていただければと思います。

それでは今回はこの辺で

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