為替の取引方法にはどんな種類があるのか?

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外国との輸出入や投資を行う際になくてはならない為替ですが、世間では為替といえば投資家や企業が通貨の価格変動を利用して利益を得るようなものととらえられることが多いでしょうか。
確かに、個人もしくは企業の投資家は、為替市場において為替レートの変化を予測し、通貨を売買した差額で利益を得ることを目的に取引を行います。

為替市場は世界最大の金融市場ですので、高い流動性を持っており、流動性に対するリスクは比較的小さい市場です。(もちろん取引する通貨ペアなどによりますが)

今回の記事では、そんな通貨取引にどんな種類があるのかについて解説していきます。

そもそも為替とは

まず初めに為替とは何か?という事についてお話いたします。
為替とはつまるところ、異なる国同士の通貨の交換比率を指すものです。
そして為替が必要な状況というのは、現代では主に他国と取引する場合であることが多いです。

例えばアメリカと日本が取引をする場合にはドルと円、どちらで取引をするの?という事を2国間で先に取り決めてから、輸入品やサービスに対するお金を準備するわけです。
この場合日本がお金を払うのに円、アメリカがお金を払うのにドルで支払うのであれば、事前にお金を準備する必要はありませんが、仮に相手が自国の通貨で払ってほしいと要求してきた場合、その通貨を準備しなければいけません。

例えばもう少し規模を小さくして、あなたがバッグを1つ買いたい、という仮定で話をしましょう。
バッグの売主はアメリカにいる誰か、価格は100ドルで相手はドルでの支払いを求めてきているとします。
するとあなたはこのバッグを買うため100ドルを準備する必要があります。
そこで、日本円をドルに交換するという行為をするわけですが、この行為が為替、この時に1ドルがいくらかというのが通貨の交換比率=為替レート、というわけです。

為替とは何かという事と、為替レートの決め方についてはこちらの記事で解説しています。

為替の基本的な取引方法

為替とは何か?という事がわかったので、次は為替がどういう風に行われているかについて解説していきます。

為替は、外国為替市場、という為替専門の市場を用いて取引されます。
単に為替市場と呼ぶ場合もありますが、この市場では様々な国の通貨の交換、つまり売買が行われています。

とはいえ、市場とは言うものの、皆さんが思うような魚や野菜の市場のように店舗や商品を伴って取引されている物ではなく、あくまでも概念的なものにすぎないという事は、覚えていただいておいた方が良いでしょう。
昨今ではインターネットの普及もあり、基本的な取引はネット、もしくは電話にて完結するケースがほとんどです。

さて、この外国為替市場では主に2つの取引が行われています。
1つは個人や企業が金融機関と行う取引で対顧客取引と呼ばれる取引です。
そしてもう1つが金融機関同士が直接または外為ブローカーを通じて行う取引でインターバンク取引です。

また、それぞれにスポット取引、先物取引、オプション取引といった取引の方法があります。

スポット取引

スポット取引とは、直物取引(じきものとりひき)と呼ばれることもある取引方法で、即時に現実の通貨を取引する取引形式です。

この取引では基本的には取引の成立から翌営業日に決済が行われ、現在の市場価格(即座に決まるスポットレート)に基づいて通貨を交換します。
このスポット取引の特徴として、取引の手続きが迅速かつ効率的に行われることがあげられます。
この取引手法は国際取引や旅行などで即時に通貨を必要とする際に利用されるほか、為替リスクをヘッジする手段としても活用されることがあります。

先物取引

先物取引とは、将来の特定の日付において決められた価格で通貨を取引する契約を結ぶ取引形式です。取引の対象となる通貨の量や価格、取引の期限などは標準化された契約として取引所で取り決められています。

取引の成立時には手数料(マージン)が支払われ、契約の期限で決済が行われます
先物取引では価格の変動による差額が、利益または損失として生じます。

仮に契約日に取り決めた金額が、現在の市場価格より安い場合、市場価格が上がっていたとしても取り決めた金額で通貨を購入できるため、市場価格より安い金額で通貨を入手することができます。
反対に市場価値が下がった場合は、約束した金額のほうが入手価格より高いため、損をすることになります。

先物取引は主に、この価格で購入したい商品があるが、購入タイミングはまだ先で購入したいタイミングでは商品の価格が値上がりしているかもしれない、というような市場価格が不安定な商品を購入する際にリスクヘッジとして使用されることが多い取引方法です。

オプション取引

オプション取引とは、将来の特定の日付において通貨を買う(コールオプション)または売る(プットオプション)権利を取引する契約を結ぶ取引形式です。

オプション契約には権利の行使に対する料金(プレミアム)が必要であり、権利の行使が有利でない場合は権利を行使しない、という選択ができます。
この場合はプレミアムのみが損失となります。

オプション取引の特徴は、このように権利の行使が義務ではなく選択できることです。
スポット取引、先物取引では契約は絶対で、必ず通貨のやり取りが行われていました。
しかし、オプション取引でやり取りをするものはあくまで契約を行使する権利なので、権利を行使せずに放棄することも可能なのです。

オプション取引の場合、相場の読みがうまく行き、取引をすることになった場合の利益はプレミアムがかかることを除けば先物取引と同じですが、うまく行かなかった場合は権利を放棄すればいいので、本来先物で被っていた損失は払う必要がなく、プレミアムだけが損失として計上されます。

通貨の価格は予測困難な要因によって急激に変動することがあり、不確実性が高まることがあります。為替リスクは企業の収益や資産価値に影響を及ぼす可能性があるため、リスクの認識と適切な対策が重要です。過度のリスクを取らず、リスク管理を徹底することで、為替取引を効果的に行い、安定した結果を得ることができるでしょう。

イメージとしては相場に対する掛け捨て保険のようなものでしょう。

まとめ

このように為替には様々な取引の方法があります。

各企業や個人投資家は、それぞれの投資手法をうまく組み合わせて、リスク管理しながら取引を行っています。

為替には国際情勢や内紛、貿易情勢、各国の経済や政治情勢などの変化から急激な為替のレート変動が起こる可能性が常に付きまといます。
こういった相場では、上手くリスク管理をしつつ利益を追い求めることが必要不可欠です。

では、今回はこの辺で

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