皆さんは投資のメリットについて考えたことはありますでしょうか。
投資というものは、多くの人には非常に魅力的な響きであるといえるでしょう。
昨今では仮想通貨(暗号資産)の流行もあり、ニュースなどでは寝ているだけでお金が増えるなどといったことをインタビューで話している方もいらっしゃいましたね。
投資に成功すれば、普通に働いているだけでは築けない資産を築ける場合があることは事実です。
しかし、それと同時に投資には資産を減らすリスクやデメリットが存在することも、また事実です。
という事で今回は、投資のメリットを紹介しつつ、投資で気を付けるべきリスクについて解説していきたいと思います。
投資のメリット
さて、冒頭でもご説明した通り、投資には様々なメリットがあります。
まず第一のメリットとして、資産を増やせるという事があります。
適切な投資戦略を用いて、株式や不動産などに投資をすることで、あなたの資産価値を増やすことができます。
時間の経過とともに資産が成長することで、将来的な財政的な安定や経済的な自由を実現することができることが投資の一番のメリットです。
また、投資をすることでインフレ(インフレーション)への対策にもなります。
インフレが起こると通常は通貨価値が減少します。
しかし資産の成長率がインフレ率を上回るのであれば、投資によって資産の実質的な価値を保持できるだけでなく、通貨価値がインフレする中でも、資産価値を増やすことができるのです。
さらに、投資の種類によっては本業とは別の形での収入を得ることができます。
例えば、株式の配当や不動産の賃貸収入などが一例ですが、こういった定期的な収入源を確立することができます。
この収入は、追加の収益を生み出すだけでなく、将来の目標や生活費の一部を賄うことも可能です。
その他にも、投資は資産の多様化とリスク管理にも役立ちます。
異なる分野への投資によってリスクを分散し、ポートフォリオの安定性を高めることができます。
これにより、一つの資産に依存するリスクを軽減し、投資全体のリターンを最適化することができます。
このように、投資は資産の成長、インフレへの対抗、収益の創出、リスク管理といった多くのメリットがあります。
投資のリスク
投資にはメリット複数存在することはわかりましたが、それでは投資のリスクや注意点とは何でしょうか。
ここでは投資に存在するデメリットをリスク別に具体的に4つ紹介してきます。
市場リスク
まず、一つ目のリスクとして市場リスクが挙げられます。
単純な話ですが、投資の相場は不確実なもので、市場の変動や経済の不安定さなどから投資した資産の価値が減少する可能性があります。
株価の下落や不動産市場の低迷などが一例ですが、そういった資産価値の下落により元本割れや予想外の損失を被る可能性があります。
流動性のリスク
次に、流動性によるリスクです。
一部の投資は、市場の流動性が低く資産を現金化するのに時間がかかる場合があります。
特に不動産やプライベートエクイティなどの非上場の資産は、売却に時間がかかることがあります。
市場の流動性が低いと、必要な時に現金化できない、資産価値が下落している際にすぐに買い手がつかず、不必要な損失を被る場合があります。
個別企業へのリスク
さらに、個別企業へのリスクも存在します。
特定の企業の株式などへ投資する場合、その企業の業績や経営上の問題によって投資した資産の価値が低下する場合があります。
併せてその企業の業績だけではなく業界の変化や競合他社との競争の激化なども影響を及ぼすことがあります。
インフレリスク
また、インフレのリスクも考慮しなければなりません。
物価の上昇より資産価値が増加している場合は良いですが、インフレ率を資産の増加率が超えない場合投資した資産の実質的な価値が減少する可能性があります。
資産の成長率がインフレ率を上回らない場合は実質的に収益を得られない状態となる場合もあります。
投資先の選択と評価
では実際投資をする際のリスク(デメリット)を極力減らすためにはどうすればよいのか？
まず基本的なこととして投資先の選択によって、リスクを減らす方法を考えてみましょう。
将来の収益性とリスクを考える
投資先の基本的な選択基準は、将来の収益性とリスクです。
儲けるために投資をしているのですから、将来の収益性に目を向けることは非常に合理的と言えるでしょう。
収益性を評価するためには、企業の財務諸表や業績データの分析はもちろん、企業の成長率や利益率などの指標を確認します。
また、それと同時にリスクの評価方法として業界の動向や市場の需要予測、企業の財務健全性や競争環境、法的・規制上を分析すれば、収益性とリスクのバランスが見えてきます。
企業の競争力や経営陣の能力を評価する
リスクと収益性の評価ができたら、次は企業の競争力や経営陣の能力を評価します。
ここでは企業が持つ独自の競争優位性や市場シェア、研究開発能力、経営陣の経験や実績、ビジョンや戦略の適切性を評価して、その企業が業界内で成長できるのか、安定している企業の場合は今後も安定して成長していけるのかを評価します。
長期的な成長の可能性を考慮する場合は社会的・環境的な責任やガバナンスの透明性から企業の信頼性や持続可能な成長の可能性を判断することもできます。
複数の評価方法を組み合わせる
こういった評価方法には定量的な分析と定性的な評価が組み合わせる必要があります。
定量的な分析では財務指標や業績データを数値的に評価し、定性的な評価では業界や企業の状況を調査することで、多角的な視点から投資先の企業を判断することができるのです。
これらの分析方法を総称してファンダメンタルズ分析といいます。
なお、投資先の選択基準や評価方法は個人の投資目的やリスク許容度によって異なります。
十分な情報収集と分析を行うことも重要ですが、あなたがどの程度のリスクをとれるのかなど自身の投資戦略に基づいた選択基準や評価方法を構築することが重要です。
リスク管理に対する考え方はこちらの記事で詳しく紹介していますので、上の内容とあわせて参考にしてみてください。
テクニカル分析も活用しよう
テクニカル分析とは、ファンダメンタルズ分析と並んで良く使われる分析手法です。
この手法では、過去の価格や取引量のパターンを研究し、将来の価格変動を予測しようとします。
主な目的は、チャートのパターンやインジケーターと呼ばれるものを使用して市場のトレンドや反転を予測することです。
テクニカル分析の基本的な考え方は、市場の価格は既にすべての情報を反映しており、価格パターンは繰り返される傾向があるというものです。
チャートパターンには、トレンドライン、サポート・レジスタンスレベル、頭肩・三角形・ダブルトップなどの形状があります。
これらのパターンを識別して、過去の類似のパターンと比較することで、将来の価格変動を予測します。
また、インジケーターは、数学的な計算や統計的な手法を使用して市場の過去のパフォーマンスを分析します。
代表的なインジケーターには、移動平均線、RSI、MACDなどがあります。これらの指標は、市場の過熱感や過剰売買などの状態を示し、将来の価格変動や変動する方向を予測するのに役立ちます。
テクニカル分析は、投資家やトレーダーに市場の動向を理解し、投資や取引の意思決定を支援するツールとして利用されています。
ただし、注意点として、テクニカル分析は過去のデータに基づいて予測するので、常に正確な結果を保証するものではありません。
テクニカル分析は他の分析手法やファンダメンタル分析と組み合わせて使用することで初めて意味を持つのです。
結論
このように投資にはメリットも多いですが、同時に市場や投資する銘柄によっては資産を減らしてしまうリスクがあるというようなデメリットも存在します。
投資家の皆さんはこういったメリットを市場の中で最大限享受しつつ、この記事で紹介したリスクを回避することを目標にします。
メリットは最大限に、リスクは最小限に。このことを前提に皆様には最大限良い選択をしていただければと思います。
それでは今回はこの辺で。
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